肌着は、“何でできているか”で着ごこちが変わる。
やわらかさ、伸び、吸水性。
肌着の着ごこちは、素材の作り方で変わります。
このコラムでは、育児工房の肌着に使われる代表的な素材を、できるだけやさしく解説します。
吊り編み機とは
ゆっくりと、時間をかけて。
「吊天竺」を編むのは、吊り編み機という旧式の機械です。編み機を梁から吊るす構造から、その名がつきました。
高速の丸編み機と比べると、編めるのはおよそ10〜15分の1ほど。機械や調子によって差はありますが、糸の重さを利用して、ゆっくりと時間をかけて編んでいきます。
効率を求める時代のなかで数を減らし、今では稼働する場所もごくわずか。手間のかかる、希少な機械です。
吊天竺(つりてんじく)
空気を編んでいる、と言ったほうが近い。
吊り編み機は、糸に無理な力をかけません。
重力に逆らわず、ゆっくりと、糸の自然な「なりたい形」に任せて編んでいきます。
だから、編み上がった素材にはたっぷりの空気が残ります。
手にとると、ふわっと軽く、
引っ張ると、すっと伸びて、やさしく戻ります。
この弾力は、赤ちゃんのどんな動きにも寄り添います。
腕を伸ばしても、足をバタバタしても、
素材のほうが赤ちゃんに合わせてくれます。
そして洗うたびに、もっとやわらかく。
使い込むほどに馴染んでいく素材は、今では本当に少なくなりました。
知多木綿ガーゼ
知多木綿の、シングルガーゼ。
知多(愛知)は、江戸時代から続く綿織物の産地です。
育児工房のガーゼは、その知多木綿のシングルガーゼ。
薄手で軽く、吸水性がよく、乾きも早いのが特長です。
沐浴布やハンカチに姿を変え、赤ちゃんの日常のそばにいます。
素材を知ると、肌着選びが少し変わる。
吊天竺、知多木綿のシングルガーゼ。
素材のことを少し知るだけで、毎日の一枚の見え方が変わります。
肌着を選ぶとき、素材にも目を向けてみてください。